道路側溝は、道路の雨水排水を目的とした構造物であり、一般家庭の生活排水を放流することは禁止されています。
ただし、臨時的な措置として、公共下水道、農業集落排水等の家庭からの排水を処理する施設が整備されていない地域にあっては、一定の基準を満たす場合、生活排水(合併浄化槽処理水に限る。)の道路側溝への放流が認められることがあります。
基準
道路側溝への放流が認められる浄化槽、道路側溝、放流管に係る主な基準は、それぞれ次のとおりです。
浄化槽の基準
- 個人住宅(一戸建てで、自ら居住する住宅)に設置される合併浄化槽であること。
- 処理対象人員10人以下のものであること。
- 設置された浄化槽の使用が廃止されるまでの間、関係法令に基づき適正に維持管理されるものであること。
- 浄化槽法第13条の規定による国土交通大臣の認定を受けたものであること。
道路側溝の基準
- 有効断面の高さ及び幅がそれぞれ300ミリメートル相当以上であって、流末が確保されているものであること。
- 浄化槽の処理水を放流してもなお道路からの雨水等の排水を妨げないものであること。
道路側溝に接続する放流管の基準 ※赤字部分は令和7年10月1日申請分から適用
- 民地側に設置されている道路側溝に接続するものであって、道路を縦断又は横断して接続するものでないこと。ただし、次のいずれにも該当する場合は、道路を横断しての接続することができます。
ア 最小土かぶりとして600ミリメートル(舗装及び路盤の厚みが350ミリメートルを超えるときは、その厚みに300ミリメートルを加えた厚さ)以上を確保できるとき。
イ 道路を横断した先にのみ道路側溝があるとき。 - 将来における道路整備等の計画のある箇所においては、当該計画との調整を図り、手戻りのないような位置に接続すること。
- 放流管は、VU管又はVP管を使用すること。ただし、道路を横断する場合は、VP管を使用すること。
- 放流管の口径は、100ミリメートル以下であること。ただし、道路を横断する場合は、50ミリメートル以下であること。
- 放流管の道路側溝との接続部は、生コンクリート等により補強を行うこと。
- 雨水処理を行うものでないこと。
- 関係法令を遵守し、道路管理上支障のない構造であること。
- 上記のほか、「道路側溝へ放流の標準図」「道路側溝へ放流の標準図(横断)」に定める基準に適合すること。
※令和7年10月1日申請分以降、道路を横断しての放流も認めることで基準の見直しを行います。見直しにより新たに赤字部分の基準が追加されます。現在は道路を横断しての側溝放流はできませんのでご注意ください。
道路占用許可申請
道路側溝への放流をするにあたり、道路占用の許可申請が必要になります。主な提出書類は次のとおりです。
- 道路占用許可申請書(道路法第32条申請書)
- 位置図
- 公図の写し
- 現地写真
- 平面図・断面図
- 敷地内配置図(居宅間取り図を含む。)
- 工場生産浄化槽認定シート(型式適合認定書)、浄化槽明細書又は浄化槽設置届出書の写し
- 放流水の水質確保に関する誓約書
- 占用管に関する誓約書
※必要に応じて別途書類の提出を求める場合があります。事前にご相談ください。