地震による火災原因は時代と共に変化し、関東大震災(大正12年)ではかまどや七輪からの出火がほとんどで、新潟地震(昭和39年)以後はガスや石油機器からの出火が多くみられました。
近年の大規模地震では、阪神・淡路大震災(平成7年)、東日本大震災(平成23年)ともに電気火災が過半数を占め、令和6年に発生した能登半島地震でも電気が起因する火災が多く発生しました。
なぜ電気火災がおきるのか
電気火災が起きる原因には以下のような事例があります。
・電気コンロ、電気ストーブに可燃物が落下又は接触し可燃物に着火
・白熱灯が転倒、落下し可燃物に着火
・観賞魚用水槽が転倒、落下し水槽用ヒーターが可燃物と接触し着火
・転倒した家具などにより電気コードが損傷、短絡し可燃物に着火
上記事例以外でも地震の揺れや衝撃で家電製品や電気配線の損傷で火災が発生しやすくなります。本震の地震動が直接起因する電気火災より、停電復旧後の通電に伴う火災は発生率が高くなり注意が必要です。
電気火災への備え
火災は備えを充分に行うことで被害を軽減することができます。被害を軽減するためにも以下の3つを備えましょう。
【感震ブレーカー】
地震の揺れを感知して電気を遮断することで電気火災を予防します。感震ブレーカーには分電盤タイプ、コンセントタイプ、簡易タイプなどの機種があります。
リンク先:経済産業省ホームページ「感震ブレーカーの普及啓発」
https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/oshirase/2015/10/270105-1.html
【住宅用火災警報器】
熱や煙を感知して音声などで火災の発生を早期に知らせます。早期に火災を知ることが初期消火や避難に有効となります。
【消火器】
火災は初期消火が遅れることで消火が難しくなってきます。大規模地震では断水になる可能性が高く、水道水による消火は期待できません。そのためにも消火器を備えましょう。
住宅用防災機器の取付け支援について
当消防本部では住宅用火災警報器、感震ブレーカーの取付け支援を行っています。取付け支援の対象とならない場合もありますので下記のリンク先をご確認ください。
リンク先:「住宅用火災警報器等の取付け等の支援事業」
https://www.city.naka.lg.jp/shoubou/news/page009714.html