令和4年5月現在 新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識
令和4年5月更新
厚生労働省は、令和4年5月16日、新型コロナウイルス感染症に関する現在の状況とこれまでに得られた科学的知見について、「新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識」としてとりまとめ、ホームページで公表しました。
新型コロナウイルス感染症の発生をさらに抑えるためには、1人ひとりが最新の知識を身につけて正しく対策を行っていただくことが何よりも重要です。ぜひご覧ください。
※最新の情報は、厚生労働省ホームページ(外部サイト)からご確認ください。
以下、令和4年5月現在の新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識について記載します。
新型コロナウイルス感染症の患者数・病原性
1.日本では、どれくらいの人が新型コロナウイルス感染症と診断されていますか。
2.新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人や死亡する人はどれくらいですか。
3.新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化しやすいのはどんな人ですか。
4.海外と比べて、日本で新型コロナウイルス感染症と診断された人の数は多いのですか。
新型コロナウイルス感染症の感染性
5.新型コロナウイルスに感染した人が、他の人に感染させる可能性がある期間はいつまでですか。
6.新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、どれくらいの人が他の人に感染させていますか。
7.新型コロナウイルス感染症を拡げないためには、どのような場面に注意する必要がありますか。
新型コロナウイルス感染症に対する検査・治療
8.新型コロナウイルス感染症を診断するための検査にはどのようなものがありますか。
9.新型コロナウイルス感染症はどのようにして治療するのですか。
10. 現在、日本で接種できる新型コロナワクチンはどのようなワクチンですか。接種はどの程度進んでいますか。
新型コロナウイルスの変異株
Q 日本では、これまでにどれくらいの人が新型コロナウイルス感染症と診断されていますか。
A 日本では、これまでに7,860,059人が新型コロナウイルス感染症と診断されており、これは全人口の約6.2%に相当します。国内の発生状況などに関する最新の情報は、以下のリンクをご参照ください:https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html
※ 感染していても症状が現れず医療機関を受診しない人などがいるため、必ずしも感染した人すべてを表す人数ではありません。
※ 人数は2022年5月1日0時時点
Q 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人や死亡する人はどれくらいですか。
A 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人の割合や死亡する人の割合は年齢によって異なり、高齢者は高く、若者は低い傾向にあります。重症化する割合や死亡する割合は以前と比べて低下しており、オミクロン株が流行の主体である2022年1月から2月に診断された人の中では、
・重症化した人の割合は 50歳代以下で0.03%、60歳代以上で2.49%、
・死亡した人の割合は 50歳代以下で0.01%、60歳代以上で1.99%
となっており、ワクチンを3回接種された方の重症化・死亡リスクは2回接種以下の方と比べて大きく低下します。
※「重症化した人の割合」は、新型コロナウイルス感染症と診断された症例(無症状を含む)のうち、集中治療室での治療や人工呼吸器等による治療を行った症例または死亡した症例の割合。
Q 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化しやすいのはどんな人ですか。
A 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち重症化しやすいのは、高齢者と基礎疾患のある方、一部の妊娠後期の方です。重症化のリスクとなる基礎疾患等には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満、喫煙があります。また、ワクチン接種を受けることで、重症化予防効果が期待できます。
Q 海外と比べて、日本で新型コロナウイルス感染症と診断されている人の数は多いのですか。
A 日本の人口当たりの感染者数、死者数は、主要国と比べて低い水準で推移しています。
Q 新型コロナウイルスに感染した人が、他の人に感染させてしまう可能性がある期間はいつまでですか。
A 新型コロナウイルスに感染した人が他の人に感染させてしまう可能性がある期間は、発症の2日前から発症後7~10日間程度とされています。※
また、この期間のうち、発症の直前・直後で特にウイルス排出量が高くなると考えられています。このため、新型コロナウイルス感染症と診断された人は、症状がなくとも、不要・不急の外出を控えるなど感染防止に努める必要があります。
※新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第7.2版より
Q 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、どれくらいの人が他の人に感染させていますか。
A 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、他の人に感染させているのは2割以下で、多くの人は他の人に感染させていないと考えられています。このため、感染防護なしに3密(密閉・密集・密接)の環境で多くの人と接するなどによって1人の感染者が何人もの人に感染させてしまうことがなければ、新型コロナウイルス感染症の流行を抑えることができます。体調が悪いときは不要・不急の外出を控えることや、人と接するときにはマスクを着用することなど、新型コロナウイルスに感染していた場合に多くの人に感染させることのないように行動することが大切です。
※ マスクの着用により、感染者と接する人のウイルス吸入量が減少することがわかっています。(布マスクを感染者が着用した場合に60-80%減少し、感染者と接する人が着用した場合に20-40%減少。)
Ueki, H., Furusawa, Y., Iwatsuki-Horimoto, K., Imai, M., Kabata, H., Nishimura, H., & Kawaoka, Y. (2020). Effectiveness of Face Masks in Preventing Airborne Transmission of SARS-CoV-2. mSphere, 5(5), e00637-20.
Q 新型コロナウイルス感染症を拡げないためには、どのような場面に注意する必要がありますか。
A 飲酒を伴う懇親会等、大人数や長時間におよぶ飲食、マスクなしでの会話、狭い空間での共同生活、居場所の切り替わりといった場面でも感染が起きやすく、注意が必要です。新型コロナウイルス感染症は、3密(密閉・密集・密接)の環境で感染リスクが高まります。一つの密でも避けて、「ゼロ密」を目指しましょう。
Q 新型コロナウイルス感染症を診断するための検査にはどのようなものがありますか。
A 新型コロナウイルス感染症を診断するための検査には、核酸検出検査(PCR法等)、抗原定量検査、抗原定性検査等があり、いずれも被検者の体内にウイルスが存在し、ウイルスに感染しているかを調べるための検査です。新たな検査手法の開発により、検査の種類や症状に応じて、鼻咽頭ぬぐい液だけでなく、鼻腔ぬぐい液や唾液を使うことも可能になっています。なお、抗体検査は、過去に新型コロナウイルス感染症にかかったことがあるかを調べるものであるため、検査を受ける時点で感染しているかを調べる目的に使うことはできません。
Q 新型コロナウイルス感染症はどのようにして治療するのですか。
A 軽症の場合は経過観察のみで自然に軽快することが多く、必要な場合に解熱薬などの対症療法を行います。ただし、重症化リスクのある方については、中和抗体薬や抗ウイルス薬の投与を行い、重症化を予防します。呼吸不全を伴う場合には、酸素投与や抗ウイルス薬、ステロイド薬(炎症を抑える薬)、免疫調整薬の投与を行い、改善しない場合には人工呼吸器等による集中治療を行うことがあります。こうした治療法の確立もあり、新型コロナウイルス感染症で入院した方が死亡する割合は低くなっています。発熱や咳などの症状が出たら、まずは身近な医療機関に相談してください。
Q 現在、日本で接種できる新型コロナワクチンはどのようなワクチンですか。接種はどの程度進んでいますか。
ワクチンと接種対象者
<初回(1回目・2回目)接種>
2022年5月1日現在、国内では、ファイザー社、武田/モデルナ社、及びアストラゼネカ社の3社のワクチンが接種されています。メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンであるファイザー社のワクチンは5歳以上の方が接種の対象です。同じくmRNAワクチンである武田/モデルナ社のワクチンは、12歳以上の方が接種の対象です。ウイルスベクターワクチンであるアストラゼネカ社のワクチンは、原則、40歳以上の方が接種の対象(※1)です。なお、ノババックス社から製造技術移管を受けた武田社のワクチンも、18歳以上を対象に、今後新たに接種可能なワクチンとして加わることが決まりました。
※1 18歳以上の方も接種を受けることが可能な場合があります。
<追加接種>
2021年12月1日より、2回目の接種が完了した方を対象に3回目接種が開始されています。現時点では、ファイザー社のワクチンを12歳以上に、武田/モデルナ社のワクチンを18歳以上の方に接種します。なお、ノババックス社から製造技術移管を受けた武田社のワクチンも、3回目接種として、18歳以上を対象に、今後新たに接種可能なワクチンとして加わることが決まりました。また、60歳以上の方、及び18歳以上で基礎疾患を有する方やその他重症化リスクが高いと医師が認める方を対象に、4回目接種が実施されることが決まりました。
ワクチンの有効性について
新型コロナウイルスの発症等を予防する効果があります。オミクロン株が流行する前のデータではあるものの、接種から一定の期間において、発症予防効果は約70~95%( ※2)と報告されています。また、様々な研究から、オミクロン株に対する初回接種による感染予防効果、発症予防効果は、デルタ株と比較して低く、2回目接種後経時的に低下するものの、追加接種により一時的に回復することが示唆されています。オミクロン株に対する初回接種による入院予防効果については、デルタ株と比較して一定程度低く、2回目接種後経時的に低下するものの、発症予防効果と比較すると保たれており、さらに追加接種により回復することが示唆されています。
※2 コミナティ、スパイクバックス、バキスゼブリア、ヌバキソビッド添付文書より
ワクチンの安全性について
接種後に注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱などが見られると報告されています。こうした症状の大部分は数日以内に回復しています。
ワクチンの接種状況について
Q 新型コロナウイルスの変異について教えてください。
A 一般的にウイルスは増殖・流行を繰り返す中で少しずつ変異していくものであり、新型コロナウイルスも約2週間で一か所程度の速度で変異していると考えられています。現在、B.1.1.529系統の変異株(オミクロン株)が日本を含む世界各地で主流となっています。新たな変異株に対して、引き続き、警戒していく必要があります。厚生労働省では、新型コロナウイルスのゲノムを解析し、変異の状況を監視しており、世界保健機関(WHO)や専門家とも情報交換を行い、こうした変異の分析・評価を行うとともに、国内の監視体制を強化しています。また、懸念される変異株事例が確認された場合には、検査や積極的疫学調査を強化して、感染拡大防止に取り組んでいます。
■変異株に関する詳細は、厚生労働省ホームページの項目「変異株に関する参考資料」をご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kokunainohasseijoukyou.html#h2_1
個人の基本的な感染予防対策は、変異株であっても、3密(密集・密接・密閉)や特にリスクの高い5つの場面の回避、マスクの適切な着用、こまめな換気、手洗いなどが有効です。国民の皆様には、これまで以上に感染予防対策の徹底へのご協力をお願いいたします。
なお、変異株についての最新の情報は、厚生労働省ホームページ 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの資料をご覧ください。
■ 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードの資料等(第81回~)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html
問い合わせ先
このページに関するお問い合わせは健康推進課 ワクチン接種対策室です。
総合保健福祉センター「ひだまり」内 〒311-0105 茨城県那珂市菅谷3198番地
電話番号:029-270-8071 ファックス番号:029-298-8890
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- 2022年5月25日
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