
木内酒造株式会社

いつの時代も本物を求め続ける。
木内酒造の創業は文政六年(1823年)。常陸国の那珂郡鴻巣村で庄屋を営んでいた木内儀兵衛が年貢米の余りを活かして酒造りをしたのが始まりです。豊かな常陸野の大地で育まれた米と清らかな水。そこに儀兵衛の酒造りへの熱き思いが加わり、清酒「菊盛」が誕生。その精神は代々引き継がれてきました。戦後の物不足の時代、米を節約するためアルコールや砂糖などを加える三倍醸造清酒が広まる中でも、木内酒造はこの流れに乗ることなく、あくまで本物の醸造を心がけ「香り馥郁、味優雅」な日本酒を目指しました。木内酒造は常陸野の自然と生産者の方々に感謝の想いを抱きながら、素材の持つ味わいを大切にし、全ての日本酒を米だけで醸造する純米酒にこだわっています。



酒米の最高峰
「山田錦」で醸す純米吟醸酒。
心から旨いと思える常陸野ならではの酒を造りたい。さらなる追求は酒米にも向き、最高峰と称賛される兵庫県産の「山田錦」を使用しています。その酒米を贅沢に50%にまで磨き上げ、素材がもつ甘みが生きるように醸造したものが「菊盛山田錦純米吟醸しぼりたて」。「厳選した酒米で醸造した薫り高く芳醇な純米吟醸のしぼりたてを、瓶詰め後に一度だけ火入れをすることで、新酒ならではのフレッシュな風味をとじこめました」と語る蔵人の中村幸代さん(写真右上)。こだわりの原材料と那珂市の風土で造られた結晶です。

常陸野の恵みを活かして生み出した
日本一の梅酒。
木内酒造は世界でも有名な日本のクラフトビール「常陸野ネストビール」も醸造する企業。梅酒は実はビール造りから生まれたものだと中村さんは語ります。「ビールの製造過程ではアルコール分を吸収した残滓酵母が生じます。これを廃棄することなく何か有効に利用できないかと。弊社は焼酎の蒸溜技術も持ち合わせており、その滓を蒸溜してビールスピリッツを開発しました。そのスピリッツに茨城県産の梅を漬け込んでみようと。そうして木内酒造独自の梅酒が生まれました」。その梅酒は日本全国から100蔵以上、160銘柄が集まる国内最大の梅酒コンテスト「天満天神梅酒大会」で日本一に輝いた実績をもち、さまざまな製品が並ぶ同社でも根強い人気のロングセラー商品のひとつです。



幻のビール麦を復活させる。
夢は常陸野の人々と叶えた。
常陸野ならではの酒造りは、ビールでも追求。醸造担当の松浦拓馬さん(写真左)。は語ります。「実は茨城県は昭和40年代まで日本一の大麦の産地でした。しかしビール麦の輸入自由化により生産もなくなり、多くの麦畑が耕作放棄地となっていました。一方で、日本最古のビール麦とされる金子ゴールデンは日本のビール造り黎明期を支えたものですが、これを原種として品種改良されると昭和の半ばには姿を消してしまったんですね。耕作放棄地で幻のビール麦をリバイバルすることはできないか。そんな私たちの想いに、那珂の農家の方々が賛同、この地元で金子ゴールデンの復活に成功しました。ホップも国内で育種されていたソラチエースを探し出し、2010年、ジャパニーズエール「常陸野ネストビール ニッポニア」を誕生させました」。
そして2022年、ニッポニアはさらなる進化を遂げます。ソラチエースに加え、国産生ホップを使用し、さらに日本酒造りで使用している最高級の酒米、山田錦を取り入れました。従来の麦芽の深いコクはそのままに、米の芳醇な旨味とホップの爽やかな柑橘の味わいで、より日本らしいラガーにアップグレードしました。

兵庫県で栽培した酒米の最高峰「山田錦」を使用した希少な純米吟醸酒。香り華やかでほんのり甘みを感じつつ、スッキリした味わい。
菊盛 山田錦
純米吟醸 しぼりたて
2178円(税込)/720ml
常陸野ネストビールの蒸留スピリッツに茨城県産の梅を漬け込みました。ホップの爽やかな香り、軽い甘味とキレの良い酸味が特徴。
木内梅酒
517円(税込)/300ml
しゅわしゅわ木内梅酒
1210円(税込)/500ml
日本のビール麦の原種「金子ゴールデン」を地元の農家の方々とともに那珂市で復活生産。国産の生ホップや最高峰の酒米「山田錦」を一部使用。モルトのコク、ホップの柑橘系の香り、深い味わいが特徴です。
常陸野ネストビール
ニッポニア
495円(税込)/330ml
木内酒造株式会社
茨城県那珂市鴻巣1257
電話:029-212-5111/営業時間:10時~18時30分/発送可TEL・WEB