暮らしのそばに“いぃ那珂キャスト”
Vol.1
日常も、非常時も
暮らしを支える
“七社の侍” たち。
- 地域ボランティア
- 災害時の復旧作業チーム
環境緑化協同組合
散歩をしたり、身体を動かしたり、私はよく公園を利用する。休日、天気がよければ、おにぎりやらお菓子を持って、日がな一日読書でもしてのんびりするのが好きだ。こうして気持ちよく過ごせているのは、緑の手入れがちゃんとしているからなのだとつくづく思う。造園会社の人たちは暑い中でも、芝生や下草を刈ったり木々の剪定を丁寧にしている。この心地よさは当たり前のものだと誰もが思っているだろうが、そこにはプロの庭師の方々のサポートがあることを知ってほしい。先日、縁あって市内で造園業を営む飛田さんに話を伺うことができた。
飛田さんは飛竜造園(株)の社長。一般家庭の造園のほか、那珂市をはじめ県・国などが管轄する公園や道路の街路樹、中央分離帯の木々などを整備しているそうだ。市から請け負う業務の中には年間の整備回数が定められているものがあるそうだが、飛田さんはそれでは足りないという。「ある公園の除草作業は年4回となっていますが、それでは草が結構伸びてしまうんですね。だからもう1回作業を増やして、きれいな状態を保っているんですよ」と、驚きの発言が。
受注額以上の仕事をどうしてするのかと思わず聞いてしまったが、それは野暮な質問だった。「いや、お金じゃなくて。公園はみんなが憩い、子どもたちが遊ぶところ。健やかな暮らしの中には、いつもきれいな公園があってほしいですから。ただそうしたいだけですよ」と少し照れたように笑った。
聞けば、市内には七つの造園会社があり、各社がそうした想いでまちの緑をきれいに整えているという。「競合という関係ではあるんですがね、7社は皆、庭師の矜持をもって那珂市の健やかな環境を支える同志で仲間みたいなものですよ」と語った。
その結束は非常時に特に強く結ばれる。2007 年に7企業で「環境緑化協同組合」を発足させ、 那珂市と災害時応援協定を結んだ。東日本大震災の際には、7社が一丸となって倒れた木を撤去するなど復旧作業に努めたという。「そういうところは私たちの持ち場ですから。自分たちの専門性を活かして力にならないといけません」。
日常も、非常時も、暮らしを支えてくれる人たちがいる。なんと頼もしい七人の侍、いや七社の庭師たちだろう。
環境緑化協同組合
大高緑化 029-298-2354
有限会社 植心園 029-298-1498
株式会社 千本杉 029-298-0575
株式会社 那珂グリーン 029-298-1376
株式会社 中庭造園土木 029-298-3291
飛竜造園 株式会社 029-298-7945
大和造園 029-298-1540