いぃ那珂暮らしの人々vol.08 蓮見 真一さん

いぃ那珂暮らしの人々 vol.08

自分で作物を育て、みんなで味わう。

自分で作物を育て、みんなで味わう。

私は常陸太田市の出身で、市内の自動車整備工場に就職し整備士になりました。あの頃、若かったですから一人暮らしをしてみたかったんですね。それで二十歳くらいの時
に、勤務先にも通える距離の那珂市に移り住みました。常陸太田にいる頃は団地住まいで、「いつかは広い土地に家を構えたい」という夢を持っていたんです。畑もつくって野
菜を育てながら、ゆったりした暮らしをしようと。それも10 年くらい前に実現することができました。那珂市には広い土地がありますし、住みやすい場所であることは感じていましたから、ここでの暮らしに迷いはありませんでした。
理想の広さの土地に家を購入し、自分なりに畑もつくって、キュウリやナス、玉ねぎ、ニンニク、蕎麦、キウイ…。常時10 種類くらいの作物を育てています。自分でつくった野菜が食卓に並び、家族みんなで食べる。それが当たり前にできるよろこびを味わっています。

一生懸命な子どもたちに寄り添う幸せ。

一生懸命な子どもたちに寄り添う幸せ。

夫婦で子育てについて考えていたのは、子どもが一生懸命に取り組めることを探して、伸ばそうということ。3人の子どもたちは性格も体格も三者三様で、それぞれにふさわしいだろうという習い事やスポーツにいろいろトライさせました。今ではみんな自分の好きなこと、一生懸命になれることが見つかって、長女はそろばん、長男は体操、次女はレスリングに取り組んでいます。子どもがその気になるなら、親も本気。毎朝4km のランニングに付き合ったり、ここがジムかと思われるほどトレーニング機器をいろいろ揃えたり。それでももっと本格的な練習を望んでいたので、ついには室内練習ができる建物を家の隣に建てました。
 今は子どもたちの練習やら試合やら送り迎えで自分らの時間はないですが、子どもたちが一生懸命に取り組む姿に寄り添い見守っていられることが、親としては幸せなのだ
とつくづく思います。

人々の優しさにふれながら、子どもは育つ。

人々の優しさにふれながら、子どもは育つ。

これから新しい生活を考えているご夫婦がいたら、那珂市をぜひおすすめしたいですね。ここは自然がまわりにたくさんあって程よく田舎ですから、のびのび子どもを育てられますよ。それは私らが暮らしてみて、子どもらと一緒にいて、心と体で感じていることです。
 この時代、近所づきあいが薄れて隣同士でも会話がないとか名前も知らないことがあるそうですが、そうした環境で育った子どもはそれが当たり前のことだと思ってしまう。
人からもらう優しさも、人に対する思いやりも薄くなっていくのは、ちょっと寂しいですね。あたたかい人々がいる地域で、あたたかい心は育まれていくのだと私は思っています。

蓮見 真一さん一家