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令和3年度施政方針

令和3年度の施政方針についてお知らせいたします(読み上げソフトに対応するため、全文を表示しています。別添ファイルでもご覧いただけます。)

 

令和3年度施政方針

 令和3年度那珂市一般会計をはじめ、各特別会計、各事業会計の当初予算のご審議をお願いするに当たり、市政運営の基本方針と新年度における主要な施策の概要を申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 さて、令和元年に策定しました「可能性への挑戦-那珂ビジョン-」におきましては、3つの基本目標として、
「活力ある担い手の『育成』」
「住みよさを支える活力への『支援』」
「活力ある未来への『投資』」
を掲げ、「住みよさプラス活力あふれる那珂市」を目指しております。
これらを実現するため、少子高齢化や人口減少など時代の変化に的確に対応するとともに、豊かな自然環境や地理的優位性を活かしながら、産業振興等を通した地域の活力づくりと、本市が持つ「住みよさ」の更なる向上を図り、将来にわたって持続可能な地域の実現に取り組んでまいります。
 その中でも、昨年から、長年の課題である那珂インターチェンジ周辺地域の開発の検討に着手をしたところであり、市民代表や市内事業所、有識者による検討委員会において、今般、まちづくりの方針を取りまとめていただきましたので、今後、この方針を踏まえて、より具体的な取り組みを進めてまいります。
 昨年は、世界中で新型コロナウイルス感染症が猛威をふるい、全国に緊急事態宣言が発出されるなど、今までに経験したことのない大変厳しい状況となり、市民の皆様の生活に多大な影響を及ぼしました。本市においても、対策本部を設置し、感染症対策に関する各種施策を講じてまいりました。
 特に、市の独自支援事業として、プレミアム付商品券事業、ひとり親家庭等臨時応援給付金、緊急事業継続給付金、新型コロナウイルス感染症対策拡大防止協力金、いぃ那珂学生応援便、感染症対策保育士等応援事業、医療機関応援特別給付金、就学奨励特別支援金等を執り行い、市民の皆様には、ホームページ・SNSなどで最新情報を掲載し、感染予防としましては、手洗い・うがい、マスク着用などの徹底が最も重要だと、お伝えしてまいりました。
 現在は、実施可能な事業から徐々に再開しておりますが、予断を許さぬ状況であり、市民の生命及び健康を守るため総力を挙げて感染防止対策に取り組み、あわせて社会経済活動との両立を図っていく必要があります。
 なお、令和3年度は市民の皆様へ新型コロナウイルス感染症対策のワクチン接種を実施予定であり、今回のワクチン接種は、国の指示のもと、県の協力により、市町村において予防接種を実施するものとなっております。所管部署の平時の体制で想定している業務を大幅に上回る業務量が想定されるため、新たに設置したワクチン接種対策室を中心に全庁的に取り組んでまいります。
 以上、市政運営の基本的な考え方について申し上げました。
 次に、令和3年度予算でございます。
 今定例会に提出する令和3年度当初予算でありますが、新型コロナウイルス感染症対策を継続するとともに、これまで市が進めてきた施策や事業などの重要性、行政の継続性を尊重し編成しました。
 それでは、当初予算の概要について申し上げます。
 歳入では、根幹である市税については、新型コロナウイルス感染症の影響による減が見込まれる一方、量子科学技術研究開発機構那珂核融合研究所の大型プラズマ実験装置「JT-60SA」の稼働に伴う固定資産税の償却資産分の増などによる増収が見込まれております。
 一方、歳出につきましては、障害福祉サービス給付費の増に伴う扶助費や公債費の増に加え、市道の改良・補修や市街化区域の都市計画事業などの社会基盤の整備や多くの公共施設等の老朽化による改修などのほか、市民活動の拠点拡充を図るための四中学区コミュニティセンター整備事業を推進するなか、徹底した経費の節減と事務事業の見直しを進め、財源の重点的かつ効率的な配分に努めた予算編成を行いました。さらに、私の理念とする地域活性化に向けた施策にも配分を行いました。
 その結果、一般会計については前年度比2.4%減の203億1,000万円、特別会計については、国民健康保険特別会計(事業勘定)が前年度比0.8%増の52億円、公園墓地事業特別会計が前年度比2.4%増の1,300万円、介護保険特別会計(保険事業勘定)が前年度比3.6%増の48億7,000万円、後期高齢者医療特別会計が前年度比16.2%増の7億9,000万円、那珂地方公平委員会特別会計が皆増の70万円となりました。
 水道事業会計につきましては、収益的収入が前年度比0.5%減の11億7,128万6千円、収益的支出が前年度比1.0%減の11億1,579万7千円、資本的収入が前年度比3.5%増の12億4,439万5千円、資本的支出が前年度比1.8%減の16億3,815万1千円となりました。
 また、下水道事業会計につきましては、収益的収入が前年度比4.7%減の19億2,097万1千円、収益的支出が前年度比1.5%減の17億3,171万4千円、資本的収入が前年度比0.4%減の11億7,421万7千円、資本的支出が前年度比1.1%減の19億3,138万6千円となりました。
 次に、重点的に取り組む主要施策の概要につきまして、「第2次那珂市総合計画」に掲げる施策体系に沿って申し上げます。

第1章 みんなで進める住みよいまちづくり

 協働によるまちづくりの推進につきましては、自治会、地区まちづくり委員会及び市民活動団体が取り組んでいる活動を引き続き支援するとともに、「協まち・カフェ」や、市ホームページに設置した「市民自治組織情報掲示板」により、市民自治組織や市民活動団体の活動内容を広く市民に紹介し、まちづくり活動に参加するきっかけを提供します。さらに、協働のまちづくり推進フォーラムにおいては、活発な地域活動の事例紹介や協働のまちづくりの必要性についての講演などにより啓発してまいります。
 地域で活躍する人材育成に係る取り組みについては、地域まちづくり人材育成支援制度の推進により、地域活性化につながる様々な分野における学習機会の提供や費用を援助してまいります。また、まちづくりリーダー養成講座においては、地域で活躍する人材の発掘に繋がるよう、更なる内容の充実を図ります。
 シティプロモーションの推進につきましては、シティプロモーション推進室を中心に、本市のもつ「住みよいまち」という強みを市内外に広め、市の知名度向上や交流人口の拡大、更には移住・定住につなげていくため、「那珂市シティプロモーション行動計画」に掲げた各種施策を全庁的に取り組んでまいります。また、市民が参画したシティプロモーションを展開するため、市が元気になる活動を心から応援してくれる市民や市外の人で組織する「いぃ那珂暮らし応援団」の活動をさらに充実させてまいります。
 移住・定住促進につきましては、昨年5月に策定した「第2期那珂市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、那珂市の暮らしを体験できる「移住・農業体験ツアー」や「住まいづくりフェア」に加えて、新たに、東京圏の若者を対象に、那珂市に住んで働くことの魅力を伝えるバスツアーなどを実施してまいります。さらに、コロナ禍による地方への移住機運の高まりを踏まえ、テレワーカーの移住を促進するため、国の「移住支援金」の活用に加え、市単独で住宅取得費の助成も制度化してまいります。
 少子化対策につきましては、結婚を希望する男女が出会う機会を提供する「結婚支援事業」や結婚、子育て、キャリア形成等も含めた自分の将来について考える一助とする「ライフデザイン形成支援事業」を引き続き実施してまいります。
 ふるさと大使につきましては、それぞれの仕事や活動の機会を通して、全国各地で本市の魅力を広めていただいているところであります。今後もふるさと大使の活動を支援するため引き続き各種イベントや市政の情報を積極的に提供するとともに、情報交換会を開催し市政への意見や助言を聴取してまいります。
 広報事業につきましては、より身近に、親しみやすく、手に取ってもらえる広報紙を目指し、4月からリニューアルしてお届けするほか、市ホームページを通して市政情報の提供に努めます。また、フェイスブックやツイッター、LINE等のSNSと情報メール一斉配信サービスを併せて活用し、積極的・効果的な情報発信を行います。
 広聴事業につきましては、開かれた市政の実現を目指し、市民相談室の窓口をはじめ、市長への手紙、市民ボックス、電子メール、市ホームページでの問合せ、「市長と話そう輪い・和い座談会」による市民団体等との意見交換など、様々な手法により広く市民の意見・要望の聴取に努めてまいります。
 市の計画等の立案に当たりましては、引き続きパブリックコメントを実施し、市民の皆様の意見を市政運営に反映してまいります。
 人権尊重の啓発につきましては、一人ひとりの人権が尊重される社会をつくるため、人権問題についての啓発・教育の推進に取り組んでまいります。
 平和事業につきましては、戦争や平和について学び考える機会を提供するため、原爆や戦争に関するパネル展等を開催します。戦争の悲惨さを風化させることなく、平和の尊さを特に若い世代に語り継ぐことが重要であることから、引き続き学校を通して児童・生徒に周知してまいります。
 男女共同参画の推進につきましては、「第2次那珂市男女共同参画プラン」及び「第2次那珂市男女共同参画プラン前期実施計画」に基づき、男女共同参画社会の実現に向けた意識啓発や情報提供等を行い、あらゆる分野において男女がそれぞれの個性や能力に応じ、共同して参画できる環境づくりを推進してまいります。

第2章 安全で快適に暮らせるまちづくり

 防災対策につきましては、自主防災組織が結成されている自治会に対し、定期的な防災訓練の実施を呼びかけ、組織の運営強化を推進します。さらに、自主防災組織及び地域の防災力向上の担い手として、防災士の資格取得及び活動を支援してまいります。また、「那珂市地域防災計画」に基づき災害に強いまちづくりを推進するため、食糧や飲料水等非常用食糧の備蓄を進めるとともに、デジタル化した防災行政無線や4月から運用を開始する那珂市防災アプリにより、的確な情報を確実に住民に伝達し、災害時における市民の安全安心の確保に努めてまいります。さらに、「那珂市国土強靭化地域計画」により、大規模自然災害等から市民の生命と財産を守り、地域への重大な被害を回避し、事前防災・減災と迅速な復旧復興に資する施策を計画的に推進してまいります。
 木造住宅等の耐震化につきましては、旧耐震基準で建築された住宅(昭和56年5月31日以前着手の木造住宅)を対象に、耐震診断、耐震改修計画及び工事に要する費用の補助を行うとともに、新たに通学路や避難路に面した危険ブロック塀等の除却に要する費用についても補助を行い、耐震化の促進を図ってまいります。
 原子力防災対策につきましては、「那珂市地域防災計画(原子力災害対策編)」に基づき、防災体制の整備・充実に努めるとともに、広域避難計画の策定に取り組んでまいります。
 消防行政につきましては、複雑多様化する各種災害に対応するため、耐震性防火水槽の整備を行い水源の確保を図ってまいります。また、火災予防では火災現場から逃げ遅れる者の減少を図るため、住宅用火災警報器の設置・点検の促進、査察指導においては、病院や飲食店などの特定防火対象物における消防用設備等の設置・維持管理等のハード面の整備を進めるほか、消防訓練の実施や避難経路の維持管理等、ソフト面に対する指導の強化及び防火管理者の育成指導を行います。
 救急業務につきましては、市民の生命を守るため、救急車の適正な利用について周知徹底を図るなど救命率の向上を図ります。また、新型コロナウイルス感染症対策に細心の注意を払いながら、救命講習会等の開催を推進し、応急手当の普及啓発に努めます。
 消防団につきましては、消防ポンプ自動車1台の更新整備を行うほか、地域防災の要である消防団員の勧誘に努めるとともに、教養・訓練を通じて迅速な消防活動ができるよう消防力の強化を図ります。また、消防団の装備の基準に基づき装備品を整備し、消防団員の安全を確保します。さらに、甚大な自然災害発生時には警戒を呼び掛ける地域巡回を強化してまいります。
 防犯対策につきましては、LED化を含めた防犯灯の設置補助など、地域の安全確保に努めてまいります。また、犯罪のない安心・安全なまちづくりへの取り組みとして、警察や防犯協会等と連携した防犯パトロールの充実を図り、地域と一体となった防犯活動を進めてまいります。
 交通安全対策につきましては、警察等関係機関との連携により、季節ごとに交通事故防止運動を展開し、高齢者や子どもの事故、自転車事故等の未然防止に努めてまいります。また、飲酒運転や夜間の交通事故防止等の広報啓発活動を引き続き実施し、交通マナーの向上を図るとともに、高齢者や児童・生徒に重点をおいた交通安全教育を実施してまいります。
 消費者行政につきましては、近年の情報化や高齢化により消費者を取り巻く環境が大きく変化し、消費者トラブルも複雑かつ巧妙化しております。これらの消費者問題に適切に対応するため、引き続き消費生活センターにおける相談・あっせん・情報提供を行うとともに市広報紙やホームページ、SNS等により消費者の意識啓発に努め、被害の未然防止を図ってまいります。
 環境行政につきましては、「第2次那珂市環境基本計画」の最終目標年度が令和4年度であることから、現行計画の進捗状況と今後の課題を整理し、近年の異常気象の一因とも言われる地球温暖化の防止や循環型社会の形成などに向け、新たな計画の策定に取り組んでまいります。
 空き家等対策につきましては、「那珂市空家等対策計画」に基づき、空き家等の適正管理及び利活用を推進してまいります。
 市街地の整備につきましては、下菅谷地区まちづくり事業における街区道路等の整備を地区街づくり協議会と協議のうえ、進めてまいりますとともに、下菅谷地区の骨格となる都市計画道路上菅谷・下菅谷線、下菅谷停車場線の整備を進めてまいります。
 また、今後の人口減少や高齢化社会に対応するため、長期的視点に基づき、居住機能や都市機能をゆるやかに誘導し、持続可能でコンパクトなまちづくりを目指すことを目的とした「那珂市立地適正化計画」を策定いたします。
 市道整備につきましては、各自治会と連携し、特に要望の多い生活道路の整備を進め、利便性の高い快適な道づくりに取り組んでまいります。
 交通安全施設や橋りょうにつきましては、継続的な点検や更新等を実施し的確な老朽化対策により、安全安心に利用できる環境を築いてまいります。
 冠水対策推進事業につきましては、近年激甚化する台風や大雨に備え、排水機能の向上を図り、冠水被害の抑制に努めてまいります。
 都市計画道路につきましては、菅谷・市毛線の全線開通に向け、引き続き整備を進めるとともに、那珂インターチェンジ周辺整備や、県事業による国道118号4車線化の延伸を見据えたうえで、菅谷・飯田線の一部区間の整備も進めてまいります。
 地域公共交通につきましては、高齢者や障がい者等の日常生活に不便をきたしている市民の交通手段を確保するため、ひまわりタクシーの運行を引き続き実施してまいります。令和元年度より便数の増や土曜日の運行、水戸市への乗り入れなど、サービスの拡充を図ってきたところですが、さらに、本年4月からは、ひたちなか市の産婦人科病院などへの乗り入れを予定しており更なるサービスや利便性の向上を図ってまいります。
 また、高齢者の交通事故防止のため、運転免許返納者に対してひまわりタクシーの利用割引券を交付し、引き続き移動手段の確保を図ってまいります。
 地籍調査事業につきましては、JR水郡線南酒出駅西側地区の地籍調査を実施し、登記完了に向けて業務を進めてまいります。
 上水道事業につきましては、水道水の安定供給を図るため、管網の整備、浄水施設の統合・更新及び老朽化した配水管の更新を計画的に行うとともに、災害に備え、耐震化を進めてまいります。また、既存施設を適正に維持管理し、水質検査を定期的に行うとともに、日々浄水過程を監視し、水質の保全に努めてまいります。
 木崎浄水場更新事業につきましては、木崎浄水場薬品沈殿池築造工事、浄水施設の機械設備、電気計装監視制御設備工事を行い、令和5年度の供用開始に向けて計画的に実施してまいります。
 公共下水道事業につきましては、額田東郷・後台・戸地区の汚水管布設工事を進めてまいります。
 浄化槽設置補助事業につきましては、単独処理浄化槽を撤去し合併処理浄化槽に転換するかたのみを対象としていた宅内配管工事費補助を拡充し、汲み取り式トイレから合併処理浄化槽に転換されるかた等も新たに対象に加えます。また、処理水を放流することができない場合に設置する敷地内処理装置にかかる費用の一部を補助し、汚水処理人口普及率の一層の向上を図ります。

第3章 やさしさにあふれ生きがいの持てるまちづくり

 子育て支援につきましては、「第2期那珂市子ども・子育て支援事業計画」に基づき、安心して子どもを生み育てられ、子どもたちが未来に希望をもって元気に成長できるよう、子育て支援施策の推進に取り組んでまいります。
 また、待機児童解消にむけて新たな施設整備などの検討や保育士確保の施策を実施してまいります。
 子育ての相談と親子の交流の場である地域子育て支援センター「つぼみ」の事業の充実とファミリー・サポートセンターの利用促進を図るなど、社会全体で子育てを支援していく環境づくりに努めてまいります。さらに、こども発達相談センター「すまいる」において子どもの発達に不安や悩みを抱える保護者を支援するため、相談・支援事業を充実させるとともに、関係機関との連携を図ってまいります。
 また、家庭児童相談室では、児童虐待への対応やひとり親家庭の相談体制の充実と自立支援のため、引き続き関係機関との連携を図ってまいります。
 母子保健につきましては、乳児家庭全戸訪問や妊婦及び乳幼児の健康相談・健康診査により、健やかな成長を支える支援と育児不安の解消に努めるほか、妊産婦健康診査や産後ケアの費用助成を行い、子育て世代包括支援センターを中心に、妊娠中から切れ目のない支援の強化を図り、安心して出産・子育てできる体制を進めてまいります。また、定期及び任意予防接種については、新型コロナウイルス感染症拡大による接種控えがないよう接種勧奨を行い、感染症予防と重症化の防止、感染症のまん延防止に努めてまいります。
 不妊治療につきましては、県補助金への上乗せにより経済的負担の軽減を図り、子どもを望む夫婦への支援に引き続き取り組んでまいります。
 高齢者福祉につきましては、令和3年度からの3年間を計画期間とする「那珂市高齢者保健福祉計画」に基づき、介護のみならず、医療、介護予防、住まい及び自立した日常生活の支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの深化・推進に取り組んでまいります。また、高齢者が安心して地域で暮らしていけるよう、認知症に関する理解促進や認知症初期集中支援チームによる支援など、認知症対策を進めるとともに、在宅医療・介護連携の推進に向け、引き続き取り組んでまいります。
 さらに、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、高齢者の心身機能の低下が懸念されることから、地域包括支援センター、社会福祉協議会、民生委員などの関係機関と連携し、介護予防や見守り等の取り組みを進めてまいります。
 地域福祉につきましては、「第3次那珂市地域福祉計画」で掲げた「誰もが輝き、やさしさと支え合いで、安心して暮らせるまちへ」の基本理念に基づき、地域住民や事業者をはじめ社会福祉協議会や民生委員・児童委員等の関係機関との連携を深めるとともに、複合的課題の解決を図る包括的な支援体制の充実・強化に取り組んでまいります。
 生活困窮者への支援につきましては、コロナ禍において生活に困窮する方の増加が懸念されていることから、困窮者が早期に社会的・経済的に自立できるよう支援を強化するとともに、生活困窮者自立支援法や生活保護法に基づき、人に寄り添った支援を適正に実施してまいります。
 障がい者福祉につきましては、今年度に改定した「那珂市障がい者プラン」に基づき、支援を必要とする方に対し適切な福祉サービス等の提供を行うとともに、障がいの有無にかかわらず地域の誰もが安心して暮らしていけるよう、社会的障壁を取り除くバリアフリーの推進を図り、誰もが社会へ参加できる共生社会を目指してまいります。
 国民健康保険につきましては、茨城県との共同運営となり4年目に入ります。健康寿命の延伸と医療費の適正化を目標とした「第2期データヘルス計画」に基づき、生活習慣病の発症及び重症化の予防を目的とした特定健康診査の受診率向上を図ります。さらに、受診結果に基づき適切な保健指導を行うとともに、効率的な保健事業を実施し、持続可能な安定した制度の運営に努めてまいります。
 後期高齢者医療保険につきましては、茨城県後期高齢者医療広域連合と連携を図りながら、医療費適正化事業や保健事業を推進してまいります。また、令和3年度は高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、医療専門職による地域の拠点等を活用した健康相談やフレイル予防、訪問による保健指導を行う「高齢者健康づくり推進事業」を開始します。
 また、健康寿命の延伸を基本理念とした「那珂市健康増進計画」に基づき、すべてのライフステージ及び健康段階に応じた疾病予防の取り組みを推進し、生活習慣病の発症及び重症化の予防の徹底等に重点を置いた対策を行ってまいります。コロナ禍においても、市民が安心して健診が受けられるよう感染予防対策を徹底して行い、健康の保持・増進に繋げられるよう努めてまいります。さらに、かかりつけ医や糖尿病専門医との連携を密に図りながら、糖尿病性腎症等の重症化予防に取り組んでまいります。
 歯科保健につきましては、妊娠期、乳幼児期からの歯周病予防、虫歯予防のための定期的な検診受診や、歯磨き、フッ素塗布などの予防ケアの徹底を推進するとともに、成人期以降では、歯周病検診の実施及び受診勧奨について、市歯科医師会の協力のもと、引き続き実施してまいります。
 心の健康につきましては、「那珂市いのちを支える自殺対策計画」に基づき、誰もが自殺に追い込まれることのない社会や環境の実現を目指し、取り組んでまいります。
 そのほか、水戸市を中心とする茨城県央地域定住自立圏形成協定に基づき、初期救急医療の充実や医師及び看護師等の確保に向けた取り組みを継続して推進してまいります。

第4章 未来を担う人と文化を育むまちづくり

 学校教育につきましては、豊かな心を育む学校教育の充実を目標に、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」「自分らしい生き方や自立」の育成を図ってまいります。
 確かな学力を培うため、発達段階に応じた多様な指導方法の活用や、小中一貫教育指導講師による小学校における教科担任制のほか、障がい児学習指導員の配置により児童生徒の能力・適性に合わせたきめ細かな指導を行ってまいります。また、英語教育につきましては、これまでもALT(外国語指導助手)を活用し、実践的な英語授業を行っておりますが、今後ますますグローバル化する社会に対応するため、より高いコミュニケーション能力の育成を推進してまいります。さらに、小学校においては、令和2年度より新たな時代に対応する教育となるプログラミング教育が必修化されました。効果的な指導法の研究を推進するとともに、大学機関と連携して教職員の研修会や児童の学習会を実施するなど、プログラミングを通した論理的な思考力の向上に取り組んでまいります。
 ICT環境整備につきましては、児童生徒一人に1台ずつ学習用タブレットの整備を進めているところです。一人ひとりの考えを大切にし、子ども同士がリアルタイムで考えを共有する、個別に最適で効果的な学びや創造性を育む学びを目指してまいります。また、校務支援システムを導入し、情報を一元化することにより業務の効率化を図ることで、教諭が子どもたちと向き合う時間を増やし、教育の質の向上を目指します。
 小中一貫教育につきましては、これまで義務教育の9年間における成長を見通した、連続的・系統的できめ細かな学習指導や生徒指導を実践してまいりました。今後は各学園・学校の特長を生かし、各校が積極的な連携を図るなど創意工夫をしながら特色ある教育活動を推進してまいります。
 いじめ問題につきましては、いじめ防止に向け、いじめ問題対策連絡協議会や生徒指導懇話会等において関係機関との連携を密にし、地域と一体になっていじめ問題の克服に取り組んでまいります。また、学校生活への悩みを持つ児童生徒のほか、保護者や教職員からの多様な相談に応じるため、心の教室相談員や心理カウンセラー等、身近な相談体制の充実を図ってまいります。
 幼児教育につきましては、開園3年目を迎える市立ひまわり幼稚園において、幼児期の特性に応じた指導を通して小学校に向けた学習の基礎を築くとともに、ひまわり幼稚園の特色である、専属のALTによる外国語活動や、外部の専門講師による体育指導により、幼稚園教育の一層の充実を図ってまいります。また、令和元年度に組織した保幼小中連携協議会を軸として、公立・私立、幼稚園・保育所の別を問わず、全ての児童について幼児期から小学校への接続をさらに円滑に進め、小中一貫に加え、幼児期から児童生徒期まで系統性・一貫性のある教育を推進してまいります。
 教育支援センターにつきましては、令和2年度から旧戸多小学校校舎へ移転し、広く落ち着いた環境の中で支援活動を行っております。学校・家庭での様々な悩みを持つ子どもたちの相談や教育に関する保護者の相談に応じるほか、適応指導教室での通級指導やスクールソーシャルワーカーを中心とした家庭・学校・地域・行政などの連携により、不登校の子どもたちの学校への復帰を支援してまいります。
 学校施設につきましては、個別施設計画に基づいた施設設備の長寿命化と教育環境の充実を進めてまいります。
 青少年の健全育成につきましては、地域、家庭、学校が一体となり青少年が健やかに育つ環境づくりのため、青少年育成那珂市民会議や青少年相談員、市子ども会育成連合会と連携を図ってまいります。また、小学生を対象とした各教室につきましては、子どもたちの人間力や社会性の更なる向上を図るための魅力あるプログラムを提供してまいります。
 家庭教育の推進につきましては、子どもの成長に合わせた親としての関わり方を考える機会の提供に努めてまいります。市立幼稚園や保育所、小中学校において、学級生自らが企画・運営している家庭教育学級の開催を支援するとともに、合同学習会を計画的に実施してまいります。
 学校運営協議会につきましては、地域と学校が連携した学校運営を実践し、きめ細かで特色のある那珂市らしい教育活動の推進に取り組んでまいります。また、地域の実情に応じた那珂市オリジナルの運営の在り方を検討し、更なる推進に取り組んでまいります。
 芸術文化の振興につきましては、市文化協会の活動支援を行い、市民の関心が高まる事業を開催するなど、引き続き芸術文化の振興に努めてまいります。
 市立図書館につきましては、市民の様々な学習意欲に応えられる図書館を目指し、生涯学習活動の拠点施設として、多様化する市民ニーズに応じた資料の充実を図り、利用者が快適に学習できる図書館運営に努めてまいります。また「第3次那珂市読書活動推進計画」に基づき、地域や学校等の関係機関と連携・協力し、引き続き市民の読書活動を支援してまいります。
 中央公民館につきましては、各種講座や自主事業の充実を図るとともに、各地区まちづくり委員会や地域の人々と生涯学習活動を推進してまいります。
 スポーツの推進につきましては、本年度策定しました「那珂市スポーツ推進計画」に基づき、活力ある生涯スポーツの推進と健康で生きがいのある生活の実現を目指し、各基本施策に取り組んでまいります。また、スポーツ振興の中枢を担っている市体育協会をはじめ、スポーツ推進委員会やスポーツ少年団、総合型地域スポーツクラブである「ひまわりスポーツクラブ」と連携を図り、競技力向上や市民の健康増進、スポーツを通した交流事業等の促進を図ってまいります。
 スポーツ環境の整備につきましては、誰もが気軽にスポーツを楽しみ、喜びが得られるような魅力あるスポーツ教室を開設し、スポーツに親しむ機会を提供してまいります。また、継続的にスポーツに取り組んでいただくため、スポーツ施設を適切に維持管理してまいります。
 戸多地区河川敷に多目的広場等を整備している「かわまちづくり支援制度活用事業」につきましては、地元や各種スポーツ団体等の意見を聴取するとともに、連携・協力し、令和4年4月の供用開始を目指してまいります。
 歴史遺産・伝統文化につきましては、市の歴史や文化に対する市民の関心を高めるため、歴史民俗資料館を拠点に企画展や季節展、各種講座等の事業を通して、本市の歴史的・文化的遺産の更なる発信に努めてまいります。また、市民との協働による額田城跡の計画的な保存管理をはじめ、郷土の歴史遺産と伝統文化の保存・継承を図るための取り組みを進めてまいります。
 国際交流につきましては、文化の違いを認め合い、互いを尊重し合いながら共に暮らすことができる多文化共生社会の実現に向け、国際交流協会との連携により、多文化共生セミナーなどの学習機会の提供や、外国人との交流事業等を引き続き実施してまいります。また、令和3年度のオークリッジ市との中学生交換交流事業及び国際親善姉妹都市盟約締結30周年記念事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、オンラインでの交流の実施に向けて進めてまいります。
 友好都市交流につきましては、友好都市である秋田県横手市との間で、さらに有益なつながりを維持できるよう、様々な分野での交流を継続してまいります。

第5章 活力あふれる交流と賑わいのまちづくり

 農業振興につきましては、食と農の連携によるアグリビジネスを推進し、農業の収益力向上を目指し、地産地消と販路拡大を推進していきます。また、担い手の育成支援を図り、後継者・新規就農者の確保と定着促進に努めてまいります。
 農地につきましては、農地利用状況の把握と栽培品種の選定の実施や農業委員会と連携し、農地パトロールによる遊休農地の調査及び指導を行い、農地の適切な保全管理を進めるとともに、農地中間管理事業による農地流動化を促進し農地の集積集約を図ってまいります。
 生産基盤の整備につきましては、芳野地区、額田北郷地区、瓜連地区における基盤整備事業を進めて行くとともに、新木崎地区においても、事業着工に向け、更なる事業推進を図ってまいります。また、既存施設の長寿命化や更新なども進めながら、多面的機能支払交付金による地域共同活動を支援することにより、農業生産基盤の適切な保全管理にも努めてまいります。
 商工業の振興につきましては、創業支援施設「いぃ那珂オフィス」を本年4月に開設し、サテライトオフィスの誘致をはじめ、移住・仕事・就農・住まいの相談をワンストップで受ける「いぃ那珂IJU(移住)-Labo(らぼ)」を設置し、若者のUIJターンや創業を目指す方への支援を行い、雇用の確保や創業者の増加を目指してまいります。あわせて、企業支援コーディネーターを配置した、中小企業・小規模事業者からの相談及び支援を行うよろず相談をいぃ那珂オフィス創業支援事業において引き続き取り組んでまいります。また、引き続き市特産品ブランド商品の販路拡大を図り、地域経済の活性化に努めてまいります。
 昨年4月に導入した地域おこし協力隊につきましては、2名の協力隊が農業や静峰ふるさと公園の活性化に取り組んでおり、コロナ禍の中でも、ドライブスルーマルシェをはじめ、工夫をしながら様々な取り組みを進めております。
 本年4月からは、新たな地域おこし協力隊を1名採用し、「いぃ那珂オフィス」において、サテライトオフィス誘致やテレワーカー育成支援等に取り組み、関係人口の創出を図ってまいります。
 企業誘致につきましては、引き続き、固定資産税の優遇措置や、市民の雇用を促進する補助メニューなどを活用し、県や関係機関等との連携により一層の誘致活動に取り組んでまいります。
 観光振興につきましては、静峰ふるさと公園などの既存施設や、市の歴史、文化、自然、人などの地域資源を活かし交流人口の拡大を図ります。
 観光と商業・農業などの地域産業が連携する仕組みをつくることにより地域経済の活性化を図るほか、市観光協会をはじめ関係機関と協力し、市の魅力や情報を積極的に発信して市のイメージアップに努めてまいります。
 また、昨年9月に策定した、那珂市版の「自転車活用推進計画」に基づき、交流人口を増加させるサイクルツーリズムはもとより、市民に対する健康の増進、安全教育、安全な走行環境を整備し、市民に根差した自転車活用の推進を図るとともに、県が整備する「奥久慈里山ヒルクライムルート」などの広域サイクリングルートとも連携することで、地域の活性化を図ってまいります。

第6章 行財政改革の推進による自立したまちづくり

 行政組織については、重要施策を確実に推進していくために一部見直しを行い、本年4月から運用いたします。今後も緊急性、重要性が高い分野に重点的に人員を配置し、機動的で効率的な行政運営が実施できる執行体制の整備について引き続き取り組んでまいります。
 人事評価制度については、人材育成基本方針に基づき各職責に応じて求められる能力やモチベーションの向上を目指しながら、公正公平な評価を実施し、適正な運用のうえ職員の育成に繋げてまいります。
 職員研修につきましては、人材育成の観点から、各種研修を実施し、政策形成、行政経営、危機管理など幅広い分野の人材を育成してまいります。また、実務のスキルアップを図るために、他の公共団体への派遣を実施してまいります。
 行財政改革につきましては、「行政経営の確立」を基本目標とする第4次行財政改革大綱に基づき、効率的な市政運営に向けた取り組みを引き続き進めてまいります。
 広域連携につきましては、茨城県央地域全体で必要な生活機能を確保し、圏域への人口定住を促進するため、「茨城県央地域定住自立圏共生ビジョン」の取組方針に基づき、地域経済・医療・福祉など各政策分野において引き続き連携を図ってまいります。
 産学官連携では、一昨年に、茨城大学や茨城キリスト教大学との連携協定を締結し近隣大学との連携協力体制が整いましたので、学術成果を活かした効果的な連携の取り組みなど、積極的な活用を図ってまいります。また、市内金融機関や茨城ロボッツなどプロスポーツチーム、水戸京成百貨店など金融・産業分野との連携協定も進んでおり、これらの知的財産、人材、情報を活用し、今後もまちづくりや地域振興に有効な施策や事業に活かしてまいります。
 市税等につきましては、行財政運営の基盤となる自主財源を確保するため収納率向上への取り組みの一つとして新たにスマートフォンアプリによる収納サービスを導入し、更なる利便性の向上を図ってまいります。
 また、地方創生に係る事業への企業からの寄付である「企業版ふるさと納税」の制度につきましても、積極的な活用を図ってまいります。
 マイナンバー制度につきましては、情報連携及び「マイナポータル」の運用が開始され、子育てワンストップサービスによる子育てに関する行政手続きに加え、3月からは健康保険証として利用できるよう取り組みが始まっております。「マイナポータル」は行政からのお知らせを確認できる機能もあるため、市民が求めている情報を的確に発信できるよう活用してまいります。
 マイナンバーカードにつきましては、今後も、国の動きを注視しつつ、安心・安全な利用環境の構築や適切な管理に努めるとともに、普及を図ってまいります。
 以上、令和3年度の市政運営に当たっての基本的な考え方と主要施策の概要について申し上げました。地方自治体を取り巻く環境は依然として厳しい状況にありますが、「住みよさプラス活力あふれる那珂市」の実現に向け、先に述べた各種施策を一つひとつ確実に推進しながら、市民生活において真の豊かさが実感できるよう全力を挙げて取り組んでまいる決意であります。
 ここに、議員各位をはじめ市民の皆様のより一層のご理解とご協力を重ねてお願い申し上げ、施政方針といたします。

 

                                                                  令和 3年 3月 2日

        
                                                                  那珂市長  先﨑 光
 

 

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本庁4階 〒311-0192 茨城県那珂市福田1819-5

電話番号:029-298-1111(内線423・424)

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